column大切に育てられた胡蝶蘭の現場を訪問しました

美しさの秘密は、時間をかけて育てられた愛情から生まれるもの
胡蝶蘭と聞くと、会社のロビーやお店の入り口にお祝い品として置かれている大きなものをイメージされる方も多いと思いますが、
ミディ胡蝶蘭といって、デスクなどに置くことも可能な直径30cmくらいの大きさの胡蝶蘭も好まれています。
胡蝶蘭の花びらは特徴があって、独特の形をしています。像の耳のような形、パッと思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。
肉厚の花びらは、重厚感を感じさせますよね。

美しい姿となった胡蝶蘭は馴染み深いですが、花が咲く前は一体どうなっているの?
そんな疑問に答えるべく、実際の胡蝶蘭の現場に訪問しました。

「こんなに小さな葉の状態から、支柱を立てるまでの期間はどれくらいかかるのでしょうか?
胡蝶蘭は全て支柱が立ててあるイメージですが、理由はなぜでしょうか?」
品種によってその期間にはずれがありますのでおおよそですが2~3か月程度でしょうか。
支柱は花芽があがってきてから10㎝ぐらいで立て始めます。その前だと花芽が硬すぎて出来ず、その後だと伸びすぎて手遅れになるんです。
支柱を立てない胡蝶蘭は、光に反応して好き勝手な方向に花芽は伸びていきます。
支柱は花芽が少し伸びたら直し、また少し伸びたら直す、支柱差し直しという作業を数回繰り返し行っているんですよ。
私は矯正作業という表現をしています。人間で言う歯の矯正ですね、いかに美しく咲かせるか大切な事です。

花茎が伸びてきたところで仕立てています。
倒れないように支柱を立て、専用のクリップで止めて成長をコントロールさせています。

「曲げの作業は花が咲いてから行う作業となりますか?
曲げの作業を行わない場合には、胡蝶蘭はまっすぐ生長しますか?」
曲げの作業はだいたい1輪以上開花してから行っています。
品種によっては曲げをストレスと感じ、花蕾を落下させる自然現象を起こしたりもするんですよ。生きものならではです。
そうした場合、植え込んで曲げた作業が無駄になってしまいます。
広い生産施設を持っている人は、植え込む前に曲げるだけ曲げて、ある程度開花して異常が無い子だけを後から植え込む方もいます。
その場合、咲いた花に傷ができてしまうリスクもあります。
品種によって特性があり、1輪も開花しなくても大丈夫な子もいれば、ある程度咲いてから曲げないとダメな子もいます。
植え込む際に1株の成長の長さや全体の輪数を確認しなくてはなりません。出来上がりに輪数が片方多くて、片方少ないや、茎が長すぎたり、短すぎたりもしますので、
美しい仕上がりにするには大事な作業です。
曲げの作業を行わない場合には、成長したその高さの分、出荷の際に高さのあった箱を用意しなくてはなりませんし、
花茎の硬い子は上に伸び、花茎の柔らかい子は蕾の重みで自然に曲がってしまいます。
また、花も好き勝手な方向を向いて咲いてしまいます。
花びらが裏返ったり、下を向いたり、上を向いたり、横を向いたり、いろいろな姿になってしまうんですよ。

ミディ胡蝶蘭が出荷できる段階まで開花するのに17か月かかります。
標準より約2か月以上長いかと思いますが、より輪数を多くつける事、花もちをよくする事に重きを置いていただいてるからこそ。
胡蝶蘭を栽培する場合も仕立てる場合も、植物全般に言える事ですが、生き物ですのでストレスを与えないように気を付けているとのこと。
温度、湿度、光、空気の流れ(換気)、水くれの温度、そのタイミング、肥料の濃度、虫や菌。
特に仕立や出荷に注意する事は、作業中に葉や花を傷つけたり、花を落としてしまったり、茎を折ってしまったりは要注意。
それが約2年の栽培期間を無駄にすることになってしまうからです。
長い、長い時間とたくさんのスタッフの愛情を受けて、あの美しい花姿を見せてくれているのだと、あらためて実感しました。
美しさの秘密は、時間をかけて育てられた愛情から生まれるものです。
花が咲くと凛とした姿が本当に美しいです。
胡蝶蘭の花言葉は「幸福の訪れ」
長寿のお祝いや敬老の日の贈り物にも好まれています。
イイハナ・ドットコムでご紹介している
「長寿を祝う胡蝶蘭~茜~」
「長寿を祝う胡蝶蘭~葡萄~」
「長寿を祝う胡蝶蘭~山吹~」
「長寿を祝う胡蝶蘭~白絹~」
それぞれの色の胡蝶蘭がとても美しいです。
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スタッフ「おきにいりの花」
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